相馬市伝承鎮魂祈念館

〒976-0021
福島県相馬市原釜字大津270

防災緑地公園となった相馬市最大の被災地で震災を伝承。

相馬市沿岸部の尾浜・原釜地区、磯部地区は、東日本大震災で458名の方々が犠牲になった相馬市最大の被災地。その教訓から「減災」の考え方に基づく多重防御のひとつとして防災緑地公園が2012年に着工され、2020年に完成しました。2018年には隣接する海水浴場も再開。その海を望む小高い丘の上にあるのが相馬市伝承鎮魂祈念館です。もともと尾浜・原釜地区、磯部地区は海と生きてきた街。漁師をはじめとする漁業関係者が多く暮らし、海水浴客を受け入れてきた旅館等が複数営まれる活気ある地域でした。しかしながら、東日本大震災で壊滅的な被害を受け、防災緑地公園が整備されたことで、多くの住民は転居を余儀なくされ、かつての地域のつながりや生活が喪失。こうした背景から相馬市伝承鎮魂祈念館は、東日本大震災で失われた相馬市の「原風景」を後世に残すことで、遺族の心の拠り所としていくとともに、震災前の相馬市を知らない人に、かつての姿を知ってもらうことを目的に2015年に開館しました。

失われたふるさとの「原風景」と絆を次の世代へ。

相馬市鎮魂伝承祈念館には「鎮魂の場」「継承の場」「交流の場」という3つのテーマがあります。「まず慰霊碑が建てられました。その後、何があったかを伝え、多くの方に足を運んでいただけるように当館を開設したのです」と相馬市観光課の渡邉さん。最も高い丘の上に慰霊碑があり、その隣には津波を乗り越えた松の木がそびえています。館内入口の正面には亡くなった方々のご芳名が掲出され、ご遺族に寄り添い続けています。展示室では、震災当日、津波が押し寄せる様子をスクリーンで放映。床一面には尾浜・原釜地区、磯部地区の震災前後の航空写真が広がり地域の変化を俯瞰できます。壁には海水浴客で賑わう海辺や大漁に賑わう港、神輿をかつぐ住民等、震災前の暮らしを写真で紹介しています。津波が奪ったのは、生命だけでなく、この地にあった人々のつながり。「遠方で暮らす方が帰省のたびに立ち寄ってくださいます。震災の教訓とあわせて、ふるさと相馬の原風景を次の世代へつないでいきたいです」と渡邉さんは語りました。

この施設でわかること

相馬市伝承鎮魂祈念館は、震災の犠牲者を追悼し、残されたご遺族の心のよりどころとして建設されました。東日本大震災の津波により被災した尾浜・原釜地区、磯部地区の震災前の風景を後世に伝えることで、元住民たちをはじめとする来訪者の交流の場になっています。東日本大震災時の写真や映像、語り部の言葉により、震災の前後を知ることができます。

この施設でできること

  • パネル展示の見学
  • 映像鑑賞
  • ツアーガイド(団体のみ)

館内案内



  • 慰霊碑


    津波を乗り越えた松の木の麓には慰霊碑があります。地区の犠牲者の芳名と被災状況を記した碑文が刻まれています。



  • 追悼場所


    施設に入って正面にあるのは、震災の犠牲となられた458人のご芳名を記載した追悼場所。遺族の心に寄り添い続けています。



  • パネル展示・映像鑑賞


    津波が押し寄せる様子を映像で放映。震災前の原風景や地域の祭事等の写真も展示しています。震災当日やその後の写真と見比べて、災害によりどのように変化したかを知ることができます。



  • 持ち主のいない写真


    約50万枚の持ち主不明の写真。公開しているのは、ほんの一部です。震災が何を奪ったのか、写真を見ながら考えてみてください。

学校や企業など
団体でのご利用について

団体向け参加プログラムについては、こちらをご覧ください。

施設概要・アクセス

施設名 相馬市伝承鎮魂祈念館
住所 〒 976-0021
福島県相馬市原釜字大津270 Google Map
問い合わせ先 0244-32-1366
開館時間 9:00〜17:00
休館日 12月29日〜1月3日
料金 入場無料
ガイド付きの復興視察ツアー(無料〜5,000円/バス1台)のほか、オプションで震災語り部の講話(3,000円/1団体(30名まで))も行っています。
事前申込が必要なため、詳しくは、相馬市観光協会ホームページをご確認ください。
アクセス <お車でお越しの方>
相馬IC~車で17分
駐車場 あり
公式HP https://soma-kanko.jp/trip/tinkonkinenkan/
その他
お問い合わせ