イベント情報


全町避難となった楢葉町で住民の声をもとに生まれた交流施設。
楢葉町は福島第一原発から半径20㎞圏内に位置し、2011年4月から立ち入りが禁止され全町民が避難を余儀なくされた地域です。4年に及ぶ避難生活を経て、2015年5月には町内全域で避難指示が解除されましたが、かつて地域にあった住民同士のつながりを再び取り戻すのは容易ではありません。みんなの交流館ならはCANvasは、そんな全町避難が解除された楢葉町で、20~80代の町民参加による「お茶飲みワークショップ」で出た声をもとに設計され、2018年8月に商業施設が集まる笑ふるタウンならはに隣接してオープンしました。「楢葉町の復興のシンボルのような存在が誕生したことに、町民の一人としてとてもワクワクしたことを覚えています」と施設を運営する一般社団法人ならはみらいの伊藤さんは語ります。2024年現在、町民の7割は楢葉町に戻って生活している他、移住者も増えており、街の魅力の一部になっている施設です。

震災の記録と記憶、楢葉町の今を伝える未来創造の場。
ならはCANvasのモデルとなっているのは楢葉町の民家。大きなリビングと、ゆるやかに屋外とつながった縁側、さらにキッチンまであります。笑ふるタウンの買い物客がふらっと立ち寄ったり、ビジネスマンが2階のワークスペースで仕事をしたり、放課後は小学生が集まってゲームを楽しむこともあるそうです。みんなが気軽に訪れて、自分の家のようにくつろげる場所になっています。震災伝承施設としては、震災から今日までの出来事をパネルにて紹介する他、和室には津波被害を受けた家屋の柱が一部に生かされています。しかしながら、伝えたいことはそれだけではありません。「ここは、楢葉町の今を見てもらう施設です。全町避難を強いられたこの場所で、今は子どもたちがゲームで遊んでいます。その当たり前の光景が楢葉町の復興を象徴しています」と伊藤さん。震災当時だけでなく、今を知ることも震災伝承の在り方であることに改めて気づかせてくれます。住民をつないで、街の元気を増幅させ、楢葉町の未来を創る場所です。

この施設でわかること
本施設は20〜80代の町民の方との「お茶飲みワークショップ」で出たアイデアをもとに建設されました。多目的室・広場・サウンドルーム・ワークスペースなど、町民が交流をしたり、町の情報を発信したりしています。楢葉町が経験した震災を伝えるため、津波で被災した家屋の柱などを施設の一部に使用。復興までの歩みを紹介するパネル展示など、震災の記憶と記録を後世につないでいく施設です。

この施設でできること
- パネル展示
- 交流館施設の利用
- 楢葉町や周辺地域の情報収集
館内案内
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パネル展示
楢葉町の震災当時の状況、どのように復興してきたかをパネルで展示しています。楢葉町は震災と原発事故による全町避難を経て、15年9月に避難指示が解除されました。町の復興に向けての歩みを紹介し、震災の記録を伝えています。
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被災した家屋の一部
楢葉町は東日本大震災での津波被害も非常に大きかった地域です。被災した家屋の柱や木材などの一部を再利用し、震災の記憶を遺しています。解体された小学校の椅子なども施設で利用しています。
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ワークスペース
電源プラグと卓上照明があり、自主学習や仕事ができるスペース。パソコンを使った作業も可能で、WiFiも使えます。常連の利用者も多いそうです。
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CANvas LIFE
(一社)ならはみらいが開館以来毎月発行している交流館だより。イベント情報やニュース等、ならはCANvasでの日々を伝えています。
施設概要・アクセス
施設名 | みんなの交流館 ならはCANvas |
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住所 |
〒 979-0604 福島県双葉郡楢葉町大字北田字中満260 Google Map |
問い合わせ先 | 0240-25-5670 |
開館時間 | 9:00〜21:00 |
休館日 |
毎月第2、第4火曜日と 年末年始(12月29日から1月3日まで) |
料金 |
無料 ※一部施設や共有スペースを占有して利用する場合、別途利用料金をいただきます。 |
アクセス |
<お車でお越しの方> 常磐自動車道 広野I.Cから約10分 常磐自動車道 ならはスマートI.Cから約6分 <公共交通機関でお越しの方> JR常磐線 いわき駅(特急停車駅)から最寄駅「竜田駅」まで普通電車で30分。「竜田駅」から徒歩15分、タクシーで5分。 |
駐車場 | 有り |
公式HP | https://naraha-canvas.com/ |
その他 |